森岡正博著「生まれてこないほうが良かったのか?」を読んで
- 2021/11/14
- 18:30

タイトルからなんとなく内容が想像できませんか?
一体どんな内容?
ですがその内容について触れていくと
・まず最初に先週紹介したベネター氏が提唱する反出生主義についての解説
・次に反出生主義がそもそもいつ、どこで生まれたのかという説明
・反出生主義と仏教の関係
・反出生主義に対する著者の考え
という順番で纏められています。
著者の考えが述べられるのは当然だと思いますが、
そこに仏教やニーチェが絡んでくるとは意外でした。
読んでみた感想は?
ではここから私の感想になりますが
まず反出生主義の解説ははっきりと申し上げますと先週紹介した
ベネター氏の著書の翻訳と比べて遥かに分かりやすかったです。
むしろこちらの著書の方が理解しやすいかもしれません。
まあ、これはそもそも翻訳本の内容が無茶苦茶であったという点も大きいのですが。
更に反出生主義の起源や仏教、ニーチェと言った部分との関わりも書かれており、
より深堀りしていく事も出来ました。
ただ、最後の著者の考え、生命の哲学という部分が、
著者も認める通り未完成になっており、これからの著書で明かしていくと言うことなので
反論としては弱い印象を受けてしまったのは残念です。
簡単に受け入れられない思想であるとは思いますし、
意見は合っていいと思いますが、そこで肝心の部分はこれから~
とアニメやドラマのように次回予告で引き伸ばす形になってしまうと、
正直肩を落としてしまいました。
次作以降が気にはなりますが、それがいつ出るかも分からないというのは……
まとめ
という訳でまとめですが、もしあなたが
・反出生主義について深堀りしてみたい。
・生命の哲学に迫っていきたい、それだけ気長にやっていける。
と思っているのであればこちらはおすすめです。
「森岡正博著 生まれてこないほうが良かったのか?」を
それでは又次の記事でお会いしましょう!!
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生まれてこないほうが良かったのか? (筑摩選書 0197) [ 森岡 正博 ] 価格:1,980円 |
